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これは霊障か!?
これも古い話ですが、
親しい友人からの紹介の人の特異な相談ケースです。
友人の話では、結婚して10年、
子供ができなかったご夫婦に、
やっと待望の赤ちゃんが授かった!というのです。
ところが、
その赤ちゃんが、母親に抱かれると、
身体をのけ反って火が付いたように泣き出してしまって、
それがちょっと異常な状態で、とても困っているそうです。
それが余りにもひどくて、
その母親は一晩で髪の毛が真っ白 ? になってしまった!という話でした。
そして、
暗にその赤ちゃんは何かに取り憑かれているのではないか?と、
つまり霊障 !?かと、心配していました。
とにかく、
とても困っているから相談にのってあげてほしいとのことでした。
それで、私は、
その母親に電話するように伝えてほしいと友達に言いました。
赤ちゃんを連れては行けないからということで、
電話だけで相談にのることにしました。
次の日、
その方から電話があり、
お話を聞いた上で、
私はその異常な状態がどうなるか?と、
要するに、本当に異常なのか?
これは本当に霊障なのか?長引くのか?
それとも大したことはないのか?とかを、
全部含めてのどうなるか?です。
このように、
私は[どうなるか?]と、
云わばニュートラルでいつも占います。
そして、
出た卦、つまり得卦(とっか)で、
良くなるか?、悪くなるか?、と判断します。
なぜかというと、
上手く行くか?とか、悪くなるか?と
始めから方向づけてしまうと、
得卦が読みにくい場合があり、
結果として外れてしまう事があるからです。
このように、
占う目的を占的(せんてき)と言いますが、
これがとても大事で、
これが相談者の言うがままに引きずられて、
離婚しても良いか?などと、
占っている人がプロの占い師でも結構います。
易は、
マイナス的な事を占うのは原則として、タブーです。
その結果、
卦が正しく読めず、結果として当たらない!?
というケースが少なからずあります。
それで、易は当たらない!
と思っている占い師も多くいます。
でも、
それは易が当たらないのではなく、
その人のやり方が悪くて、
正しく読めていないことが原因なのです。
あのマーフィーの法則のマーフィーも、
当たる人の易は当たる!と断言しています。
前置きが長くなりましたが、
得卦は、雷水解(らいすいかい)の2爻でした。
私は、それを見て、
ああ大丈夫だ!心配はいらないな!と思いました。
なぜなら、
雷水解は、ずばり悩みが解ける!という卦だからです。
特に、
2爻の坎(かん)の主爻の陽が陰に変わるということは、
坎の悩みが無くなるということを暗示しています。
そして、
2爻を変ずると、
雷地予(らいちよ)に変わり、
予は楽しむと言う意があり、
明るい未来を暗示しています。
ただし、
雷地予は之卦(しか)とは見ずに、
あくまでも伏卦(ふっか)として見ます。
それを相談者に伝えますと、とても安心したようでした。
少なくとも、
もっと悪い状態にはならないということ、
そして、
決して霊障では無いことを伝えました。
その時、
私はふと、こんなことを思いつきました。
解は解消で、もしかしたら・・・、
赤ちゃんがほしくなかったのでは・・・?と。
そして、
それを「失礼ながら・・・」と尋ねてみました。
すると、
『そんなことはありません!』
とキッパリと否定されました。
それなら良いです!と、私は言いました。
実は、
易には霊祟占(れいすうせん)といって、
霊的なことを占う見方が昔からあります。
古くは、病気など不幸なことは人の怨念が原因で生じると考えられていました。
歴史の上でも、
奈良の平城京から京都の平安京へ遷都されたのも、
この怨念を断ち切るためでした。
しかしながら、
私が師事した稲吉先生は、
「これは滅多にないことだから、安易にこれに結びつけるな!」
と教えられました。
例えば、
子や孫が幸せになってほしいと願うのが人の道であって、
子孫に縋って祟る!?などとはおかしい!?と、
と常々から強く言っておられました。
ですから、
私もその教えを守り、
滅多にそちらの方へは持って行きませんでした。
今回も、それにしたがって素直に、
雷水解で悩みは解けると読んだのです。
でも、
人によっては、内卦の坎(かん)を、
霊障と取る人もいるかもしれません。
それは、
ただ他人を怖がらせるだけだと思います。
そして、
その報いはいずれ己に返って来ると私は思っています。
人は誰でも弱いもので、
辛い時、不都合な時、自分が悪い?と考えるよりも、
誰かのせいや何かのせいにしたいものです。
それらを霊のせいにしたい人も世間には驚くほど沢山います。
確かに、
自分のことは棚の上に上げて?
私は悪くない!悪いのは、○○のせいだ!
と考える方が楽です。
でも、
これは現実逃避以外の何物でもないと、私は考えます。
たまに、
引き篭もりの子を持つお母さんが、
この子には何か憑いていませんか?
と言われるときがあります。
私は、この言葉を聴くと、とても悲しくなります。
これは個人的な見解ですが、
霊が霊がと言う人の、
99%は思い込みやインチキだと思っています。
NHKのBSで、
これらのことを科学的に検証するある番組では、
ほとんどが思い込みや脳の誤作動だとも言っていました。
でも、残りの1%の中には、
少数ながらも本物?の方もいると思います。
最近、
私はその例を間接的にですが、実際に経験致しました。
それについては、いずれここに書きたいと思っています。
それから、約2年後、
別の問題でその方から相談の電話がかかってきました。
それまでの間に、
友達から状況はかなり良くなったとの報告は受けておりました。
そして、
その相談が終わった時、
その方は、
『最初の時、あなたは子供がほしくなかったのでは?と言われましたよね?』
と言いました。
私は、「ハイそうです!」と。
すると、その方は、
『実は・・・』と、
『本当は欲しくなかった・・・。』
と、告白されました。
10年間の間に、
自分達の生活がすっかり出来上がってしまっていたからです。
私は、その方に、
「あなたがそれを認めることができたなら、もう大丈夫ですよ!」
と言いました。
誰でも、自分の悪い所を認めるのは難しいことです。
それが、認めることができたなら、問題の半分はもう解決です。
その方も、周りから、
やっと子供が出来て良かったね!良かったね!
という祝福の言葉に、
実は本当は欲しくなかったのよ!?
とは言えずに随分と苦しんできたと思います。
自分は悪い母親だ!とも感じていたと思います。
でも、
その事実を認めて、
他人の私に話せるようなら、もう大丈夫ですよ!と、
私は心からそう感じました。
そして、
それを認めるのに、
2爻で2年かかったことにも納得しました。
この方とは、結局、
お電話だけで一度もお会いしたことはありません。
でも、
たったの2回だけお話したのですが、
お互いに心が通じ合ったと信じています。
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