前回に続いて、大熊茅楊先生の講演会での占例です。

大熊先生の得卦、水雷屯の三爻と聞いて、私がハァハ～ン！？と思ったのは、
これは、きっとセックスレスだな？と私は判断しました。
つまり、セックスレスでは子供は出来ませんし、要するに世間体のための結婚だった！
ということになります。

その判断の解説をしますと、まずは、三爻は身体でいえば股の位置に当たります。
ですから、私の経験からすると、三爻は時として、セックス絡みのことが多いです。
たとえば、雷地予の三爻などは、これは本気の恋愛ではなくて、完全に遊びの付き合いで、
何人かいる女性の内の一人にすぎないと判断します。

そして、変爻すると水火既済になります。
水火既済、すなわち既に整うで、この陰陽の配列が正しく整っている状態が正常で、
これが普通の夫婦の姿であると考えられます。

それが、水雷屯では三爻が陰で水火既済のように陽になっていません。
つまりこの三爻が陽であるべき所なのに、陰になっていることがポイントで、
つまり何かが欠けている・・・ことなります。

それが、このケースではセックスレスで、本当の夫婦になっていない！ということを
暗示しているのでした。
今でこそ、この問題も公で語られることも多くなりましたが、20年以上前の
社会ではまだまだタブーの話でした。
だから、その娘さんも、母親にもその理由を言うことができなかったのです。

最近はセックスレスの夫婦も多いといわれておりますが、新婚からですと話は別です。
正に、この娘さんは世間体のために利用された！騙された！と感じたことでしょう。
今でもこのようなケースは稀ですが、無いとは言い切れません。
私は間接的ですが、そのような相談を受けたことがあります。

そして、大熊先生の判断も私と全く同じでした。
私は、先生の判断と同じだったことに、二重に感激した覚えがあります。

このように、何かを占って卦を得たとき、それを見てハァハ～ン！と来るかどうかが重要で、
時には考えて考えて得る答えもありますが、それよりも今回のようにピンと来る時の方が
当たる確率が高い？と私は思っています。

そのためには、64卦全部の卦の意味を深く頭に叩き込んでおく必要があります。
タロットカードも同じですが、そのカード1枚1枚にいろんな意味があります。
また上下逆にリバースに出た時にはそのカードの持つ意味のマイナス面で判断します。
易もそれと同じで、どんな卦にも良い意味と悪い意味があります、そのどれかを引き出して、
この場合は？・・・と判断するのです。

とにかく、易は64卦の意味するところを深く深く理解していないと正しい判断はできません。
その基礎が無くしては、「ヒラメキ」は決して出て来ません。
ですから、占いは一に勉強二に勉強、努力努力で一生勉強だ!と、私は日頃から思っております。